後遺障害の損害賠償金

文責:院長 柔道整復師 河村 毅

最終更新日:2021年09月03日

1.賠償金を計算する3つの基準

 交通事故の賠償金額を計算するために使われている基準は、

①自賠責保険の基準②任意保険会社の基準③裁判所の基準の3つがあります。

 保険会社はこの3つの基準の中で賠償金額が最も低くなる基準を使い計算した金額を提示することがほとんどなので注意が必要です。

個々の自動車事故ににおいて損害賠償金額を決める権限をもっているのは裁判所だけですから、裁判所の基準で計算した金額こそが本来支払われるべき金額です。

 そのため弁護士に依頼し訴訟を起こした場合、保険会社の当初の提示金額よりも数倍の賠償金額が認められることも少なくありません。

 保険会社が提示してくる金額で安易に示談してしまうのではなく、後遺障害に詳しい弁護士に一度相談することをお勧めします。

2.症状固定と損害賠償

 症状固定とは、治療を続けてもこれ以上症状の回復が望めない状態になった時のことを指します。

この判断は医師が行うことになりますが、受傷後おおよそ6ヵ月程度が目安だと言われています。

 症状固定となると、基本的にそれまで加害者が負担していた治療費は打ち切りとなりますが、何らかの症状が残ってしまう事も少なくありません。

ですので、症状の改善が見込めない症状に対しては後遺障害として治療費ではなく症状に対しての損害賠償が支払われることになります。

3.後遺障害等級認定と補償内容

 症状固定後の被害者の生活を補償するために後遺障害の損害賠償金が支払われることになりますが、その金額は症状によって定められている等級で決められます。

 自動車事故で負った負傷は一人ひとり症状や失ったもの・精神的な苦痛は違いますが、個人の状態に合わせて損害賠償金を計算することは難しいという事で等級が定められているのです。

 この等級は介護を必要とする第1級、第2級とそれ以外の第1級から第14級まで細かく決められています。

たとえばむちうち症を例とした場合、後遺障害等級の認定結果によって後遺障害慰謝料の金額は次のように大きな違いが生じます。

 

・後遺障害等級12級の認定となった場合・・・・・93万円

・後遺障害等級14級の認定となった場合・・・・・32万円

 

ちなみにこれは最低限の補償を目的とした自賠責基準での場合ですが、これでもこれだけの大きな差が生じます。

 裁判所基準となった場合はこの差はもっと大きくなり、

 

・後遺障害等級12級の認定となった場合・・・・・290万円

・後遺障害等級14級の認定となった場合・・・・・110万円

 

となり、後遺障害等級を計算する基準によって大きな差が生じることがわかります。

このため納得できる後遺症慰謝料を相手から受け取るためには適正な後遺障害等級の認定を受けることがとても重要になります。

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